2019年9月8日日曜日

雑誌『臨床心理学』に寄稿しました

明日発売になる雑誌『臨床心理学』第19巻第5号(金剛出版)に寄稿しました。オープンダイアローグ(フィンランド発祥の精神疾患への対話的介入法)の特集号で、田中は「対話する身体」というタイトルで短い原稿を寄せています。
 

以下、寄稿部分の目次です。

田中彰吾「対話する身体――生きた経験」
 Ⅰ はじめに――対話を支える身体性
 Ⅱ 間身体性、コミュニケーション、他者理解
 Ⅲ 対話の場の生成

私はオープンダイアローグの現場を見学したことがないので、提唱者のセイックラ氏の論文や著作を参考にしながら「対話」を支える身体性について考察しました。だいぶ前から一瞥しただけで積読状態になっていた氏の著作をこの機に読み直してみて、オープンダイアローグがとても効果的な対処法であることは十分に理解できました。自分がそこにいることが無条件に肯定されている、と疾患の当事者が感じられるような場づくりのヒントをたくさん備えているのですね。私は身体性の観点から多少なりともそのようなヒントを読み解く努力をしてみました。ご一読いただけると幸いです。