間身体性、ご存知の通りメルロ゠ポンティの概念です。自己の身体と他者の身体のあいだには潜在的に通じ合う関係があって、それはあくびの伝染や笑顔の連鎖のように、同調する身体表現として顕在化します。メールを送ってきた友人によると、若い頃の私は屈託のない笑顔を浮かべることがなく、いつも微妙に歪んでいたとのこと。もちろん、本人的にはそんな自覚はまったくなかったのですが。心外なこと甚だしい(笑
それはともかく、間身体性はコミュニケーション場面でもきわめて重要な要因を果たしています。新型コロナウィルスの感染拡大に応じてテレワークが盛んになりつつありますが、オフィスワークには身体性を共有できる良さと、それに由来する固有の意義があります。おそらく、テレワークが発達すればするほど、テレワークだから実現できることと、オフィスワークだから実現できること、両方の意味が別々に自覚されるようになるだろうと思います。
以下は、そんなことを考えるうえで参考にしていただけるであろうインタビュー記事です。
インタビュー前編「ウェブ会議で得られない、リアル会議の「熱量」の正体とは?」
インタビュー後編「働き方のパーソナル化が進む中、オフィスに求められる役割とその運用の仕方とは?」
今回は、オフィスデザインを事業としている「フロンティアコンサルティング」社によるインタビューでした。インタビューはそれこそスカイプではなく私の研究室で同じ空間を共有しながら行ったものです。ウイルスの感染拡大が問題になる前の1月上旬に実施できたのは今思うと幸いでした。
わりと分かりやすい記事にまとめてくださっていると思います。身体性、空間デザイン、オフィス空間に関心のある方々ご覧いただければ幸いです。
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