2022年2月5日土曜日

ただいま校正中

先日紹介した単著、ただいま二回目の校正に取り組んでいます。原稿の分量はざっとこんな感じ。













 
 
最後のページ番号は218ページとなっています。冒頭の序文と末尾の後書を加えて、全6章構成でこのページ数なので、各章約30ページです。

どの章も18000字ぐらいは書いていますから、章ごとにそこそこ読み応えのある論考になっていると思います。ただ、掘り下げ方が深い分だけ、どうしても難しい箇所は残っています。例えばこの章の最後がそうかもしれません。自己の身体的起源についてフッサールの再帰的感覚に沿って論じました。













 
 
元来、主張を明確にして議論の全体像をつかみやすい文章を心がけているのですが、今回は「必要な難しさ」にお付き合いいただく著作になります。なので、論旨を追って一緒に考える愉しみを感じられるように工夫したつもりです。

一冊の本という独自の環境の中に入り込んで、「読む」という行為を著者と一緒に続けてもらえると、その見返りとして「新たな世界」が知覚できるような本にすることを企図しました。シリーズ名も「知の生態学の冒険」ということですので、読むという行為が開く世界を一緒に冒険していただければ幸甚です。

というわけで、タイトルを再度告知。
『知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承3:自己と他者-身体性のパースペクティヴから』
東京大学出版会から来月刊行予定です。