こんにちは、田中彰吾(東海大学文明研究所所長・文化社会学部教授)です。身体性に関連する心理学と哲学を研究しています。各種お仕事のご連絡はshg.tanaka@gmail.comまでお寄せください。
2021年10月30日土曜日
「筋肉の鎧」
2021年10月24日日曜日
なぜか「である調」
2021年10月23日土曜日
訳者みずからレジュメ作り(2)
コイファー&チェメロの『現象学入門』、前回のフッサールに続いて今回はハイデガーを扱った3章のレジュメを作りました。
S・コイファー&A・チェメロ『現象学入門――新しい心の科学と哲学のために』
本書のハイデガーの解説は出色だと思います。『存在と時間』の核になるアイデアをこれだけ分かりやすくかつ端的にまとめたものに私は出会ったことがありません。本文がわかりやすいので訳者の私があえてレジュメを作る必要はないのかもしれませんが、本文を読むお供にご利用ください。
それにしても、本文最後にも書いてありますが、技能を根幹に据えて哲学を展開したハイデガーが「身体」も「知覚」もほとんど論じていないのは不思議です。身体や知覚を主題にすると近代哲学の主観・客観の二元論の落とし穴にはまり込んでしまうように考えていたからかもしれませんね。
2021年10月19日火曜日
イベント案内:シンクロする身体(11/7)
大学のメールボックスに差出人不明の怪しい封筒が届いていたので開封したらイベントのお知らせでした(笑 私も参加している科研費・新学術領域「顔・身体学」主催のシンポジウムが11月7日(日)に開催されるそうです。
公開シンポジウム「シンクロする身体-ポストコロナ社会における身体の未来像」
(オンライン開催、11/7(日)、14:00〜16:30、参加費無料)
シンクロする身体、タイトルが魅力的ですよね。タイトルだけではなくて、シンクロナイズド・スイミングで活躍された小谷実可子さん、田中ウルヴェ京さんのお二人もゲストで参加されるそうです。パネリストのお一人の東京大学の工藤和俊先生の研究室にアップされたポスターを見つけたので、上のリンクをたどってご覧ください。
引き込みや同調のような「関係を作る身体性」についての研究は今後ますます盛んになっていくと思います。このシンポでどんな議論が展開されるのか、要注目ですよ。
2021年10月17日日曜日
やっと少し時間がとれた
…ので、自分の文章の執筆に取り掛かりました。といっても今日は目次を考えるだけ。東大出版会で認知科学の講座本を出す企画が進行中ということで、私も1章を寄稿する機会をいただきました。盟友の嶋田総太郎先生が編集を担当されるとのことで巻のタイトルもそのものずばり「心と身体-身体性認知科学」です。
自分の担当章の節立てはだいたいこんな感じでいこうかと思います。
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「身体性に基づいた人間科学に向かって」
1) 心の科学と身体性の問題
2) 身体性認知とは何だったのか
3) 心身と世界の相互作用
4) 来るべき人間科学のために
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なんだかこうやって書き出してみると尖りが足りないというか、いかにも常識的な節立てのような気がしてきますね。でも講座本ですし、むしろこういう平凡な見た目にしておいて文章の中身で攻める感じを出すほうがいい気がします。いずれにしても、せっかくの講座本なので10年ぐらいは読むに耐えるものを書けるよう努力しないと、ですね。
また査読した
先週末に引き続いて今週末もまた査読。今回のは自分の問題意識にけっこう近いものでした。自分にとっても学びになる論文の査読はいいですね。ブラインドレビューなので多言はできませんが。
それにしても、私に査読がこれだけ回ってくるということは、近しい分野の人たちはコロナ禍で執筆にたくさん時間が取れているんだろうと想像します。ほんと、いいなぁ。
2021年10月10日日曜日
気を取り直して
査読した
2021年10月8日金曜日
訳者みずからレジュメ作り
『他者のような自己自身』第9研究
手短に。
同僚でフッサール研究者の村田憲郎氏と続けている読書会、ポール・リクール『他者のような自己自身』ですが、ようやく第9研究まで読み終えました。6月から第9研究を読み始めたのですが、ページ数が長いうえにお互い学内業務で忙しく、結局この章を読むだけで4ヶ月かかってしまいました。
第9研究(リクール『他者のような自己自身』)
レジュメだけでじつに19ページの長さです。こんなものを読む人はいないかもしれませんが、しかし、いつか誰かが見るかもしれないので公開しておきます。こういうものを置いていても物理的な空間を占めないところが電子ファイルの良さですね。