2024年8月7日水曜日

書評が出ました(『身体と魂の思想史』)

拙著『身体と魂の思想史』を毎日新聞の書評で取り上げていただきました。

毎日新聞・今週の本棚

歴史家に拙著を取り上げていただいて恐縮です。見出しには「現代人の茫漠たる不安感を示す」とあります。第5章で取り上げた身体イメージの問題に注目すると、確かにそういう標題の付け方になるのかもしれません。

7月27日に書評として掲載されていたそうですが、著者自身にはどこからも連絡がなくてこの件については知らず、たまたま仕事のslack上でつながっているある先生に数日前に教えてもらった次第です。さっそく有料記事に会員登録してアクセスして中身を読んでみました。なるほど、古代ローマ史の大家である本村先生の目にはこのように映ったのか〜、という感想。キリスト教文化圏の霊肉二元論に関連づけて、現代の心身論の位置を論じられていました。本文よりも射程の大きい議論の中に拙著を位置づけていただき、ありがたい限りです。

おかげさまで、今のところ堅調に売れているようです。昨日たまたまアマゾンのページを見たら「講談社選書メチエ」の枠でランキング1位になっておりました。カスタマーレビューも比較的好意的なもののようです(今のところ、かもしれませんが)。

新聞といえば、いつもお世話になっている東海大学新聞の川島さんにも、本書について記事を書いていただきました。ホームページ掲載バージョンへのリンクを貼っておきます。

こちらは東海大学の創立者、松前重義の建学の理念にも言及して本書を紹介してくれています。確かに、ニーチェが「大きな理性」という言葉に託して考えようとした身体の智恵は、松前さんが考えていたことにも一脈通じているような気がします。

というわけで、引き続き本書を紐解いていただければ幸甚です。